今日は久しぶりに小説を読みました。
もう何十年も2週間に1度図書館に行って本を借りる生活を送っているのですが、最近はずっと実用書ばかり借りていました。現実何とかよくしたくて、そういう本ばかり読んでいたのかもしれません。
7年か8年くらい前、『おいしいコーヒーのいれ方』という小説のシリーズにはまっていたことがあります。当時で18冊出ていてすごい勢いで読みました。恋愛小説なのですが、読んでいてその世界観がとても好きでした。
ショーリやかれんはもちろん大好きでしたが、その周りの人もそれぞれが個性があって本当に大好きでした。
ただ、最後とても悲しい出来事があり、それがどうなるのだろうとめちゃくちゃ気になっていました。
19冊目はまだ発売されておらず待っていたのですが、そのうちすっかり忘れていました。
先日ふとそのことを思い出し、図書館の蔵書を検索したら新刊が出ていたので、借りてきました。どうやら2020年に7年ぶりに出版されたようです。
『ありふれた祈り』
1週間前に借りてきていたのですが、なかなか手をつけられず、でも今日ふと読んでみようという気になりました。読み始めるとずいぶん昔に読んだ本なのに、小説の世界観が私の中にぶわっとよみがえってきて、あっという間に引き込まれていきました。知らず知らずのうちに涙があふれてきて、なんとも例えがたい感覚が体を駆け巡りました。
あ~、ずっとこの感覚、忘れていたなぁと思いました。
私は小さい頃から本を読むことがとても好きでした。
最初は母が読んでくれる絵本から始まったと思いますが、小学校に上がると毎日図書室にいき、分厚い本を借りて読んでいました。
寝る時間になっても布団の中でこっそりと読んでいたこともありました。読むと本の中の世界に入れるような気がして、その時間がとても楽しくて大好きでした。
いつの間に忘れてしまったのだろう。忘れてしまっていることにすら気がついていませんでした。
身近に本はあったけれど、本を読む時間ももったいない。本から何か学ばなければ、そんな意識が強かったかもしれません。
私にとって、本を読むことは楽しみで、大好きな時間だったはずなのに・・・
最近の私は読んだ感想を言葉にしようとしていたかもしれません。頭の中で考えていたかもしれません。でも、今、感想を言葉にしようとしてもうまく言葉になりません。言葉にはならない感覚がたくさん体の中にふわふわとある感じです。それはなんだかあたたかいです。
これからはこの感覚を大切にしていきます。